先進広域獣害対策(続)

ある日、この大規模防護柵のある信州で、ユーソニックの点検を行いました。

農家の人と話をしていると、「あッツ」の声と同時に、農家の人が猛スピードで走り出しました。

その先には「鹿」!

鹿の逃げ脚も速いが、追いかける人も速い、アッという間に追い詰めました。

「有害鳥獣捕獲従事者」への電話連絡など、実に手際が良く実践を積んでいるようでした。

防護柵内部の森に住みついた有害鳥獣の追い出しを定期的に実施しているとのこと。

左写真:防護柵に体当たりする鹿                     右写真:捕獲した鹿を見ている有害鳥獣捕獲従事者

 

広域防護柵では、柵内部の林や森に、害獣が住み着いている場合があります。

防護柵内部に鹿が住み着いてしまえば、柵を設置した意味が全くなくなってしまいます。

必死に走る若者を見て、防護柵の設置だけでは、害獣被害は減らないと、改めて思い知らされた一日でした。

この地域は、農業で利益が出せるため、若い人が夢を持って働ける好循環になっています。

気の遠くなるような80Kmもの防護柵を作ることや、80Kmもの柵の保守、内部に住むシカの駆除、想像できない苦労があるはずです。

逃げる鹿を追いかける人の必死な姿、被害があっても更に改善・工夫する姿など見ていると、頭が下がります。

・あきらめない人の多い地域なのか?

・リーダが良いのか?

・協調性が高い地域なのか?

・行動力が凄い人が多いのか・・・???

総合力と言ってしまえば簡単ですが、偶然や運では無いことだけは確かです。

この地域のユーソニックは、ここ1年間で4台補強され累計17台になりました。

あきらめない人達に、私たちも育てていただいています。

ここの人たちのように、あきらめないこと、工夫を重ねること、実行すること・・・勉強になります。

 2012年10月記載