産経WEST報道:「シカ踏切」絶大な効果

タイトル:【関西の議論】 「シカ踏切」絶大な効果、逆転の発想が生んだ近鉄の接触事故対策

産経WEST報道_2018.5.28は次のURLよりをクリックすることで見られます。

https://www.sankei.com/west/news/180528/wst1805280003-n1.html

この記事を読んで

東青山駅周辺で小規模評価から2.5年、最初のシカ踏切最終系の運用から2年経過しました。小規模評価で監視カメラによるシカの行動画像から鹿を抽出する根気強さ、その後の鹿カルテ作成の熱意に刺激を受けたことを思い出します。

報道にあるように近鉄様では設置範囲を広げる計画があり、別の鉄道会社では試験導入が始まっています。先日、伊豆急行様の安全報告書(2017年)p19にユーソニック用いた鹿と猪対策の実証実験の写真が公開されていました。

弊社の問合せに「ユーソニックは動物が慣れませんか?」という質問が良くあります。今回の報道は2年経過時点で「効果あり」です。「シカ踏切は慣れ無し」と言えると思います。この結果報道に、驚く研究者も多いかと思います。シカ踏切は、鹿カルテに始まり事故発生推移も全て数値化と分析して行動しているので良い結果となったと思います。

 

 

 

北海道新聞にユーソニックの記事

北海道新聞朝刊(2018年1月23日)に、弊社製品ユーソニックを使用した記事が紹介されました。

シカ(ニホンジカ)が列車にはねられる事故を防ごうと、さまざまな試みが全国で繰り広げられる中、近畿日本鉄道(大阪市)は、・・鹿を排除するのではなく共存を目指す。(編集委員 橘井潤)

シカ踏切を示す近鉄の匹田雄史さん。

 

完全にシャットアウトするとシカは他に道を探す。その結果被害が広がってしまう。これはベストと言えません。㈱モハラテクニカ 根岸

柳川久・帯広畜産大学教授は、動物の移動は水の流れと同じで、遮断してもどこかであふれてしまうので「シカ踏切」のように事故のリスクの少ない時間帯に通すのは効果的です。超音波に慣れず、危険の少ない時間帯を学習してくれるといいですね」と評価している。

読売テレビ 【かんさい情報ネットten!】

読売テレビ 【かんさい情報ネットten!】でシカ踏切の報道がありました。

放映日時 2017/12/01  17:17~

踏切が開くまでシカがお行儀良く待つ事でしょうか?・・

遮断器が弊社製品ユーソニックです。以降 シカ踏切の説明(略)

 

その効果は?

シカ踏切を設置した去年の5月から起きた事故はたったの1件! 事故が激減したのです。

以上、放送の中より抜粋

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補足:対策前の事故は青色表記、赤印が対策後の事故の1件です。2015年12月から小規模評価(※1)からスタートしました。そして半年後の2016年5月から区間全域に拡大しました。2016年の接触事故2件は、シカ踏切未設置領域で発生したため青色の表現になっています。

※1鹿に優しい鉄道事故対策の第1ステップ:小規模評価を参照してください。

青で示す事故件数推移は2015年まで毎年増加していました。これはシカの生息数の増加と思われます。ニホンジカは毎年18%の増加します(※1)。他の鉄道事業者の事故件数推移をみても、ニホンジカの増加率に近い上昇になっています。

※1環境省自然環境局が平成27年4月に発表した資料2012年中央値

「音による獣害対策は効果が無い」「音による獣害対策は慣れが発生する」という論文や講演があります。慣れに関する質問も多く寄せれれています。上図で示された事故推移グラフから、「音による対策効果あり」「慣れの発生は無し」と判断できます。

画像は読売テレビ 【かんさい情報ネットten!】で放映されたものを静止画に加工しました。